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さいかんの大将にヤマメをいただく [独り言]

先日いつものように、三鷹の中華料理店さいかんに飲みに行った。
いつものように、中華メニューをあれこれ注文し、ずらずらと眼前に並べる。

----と、小ぶりでスマートな川魚の塩焼きが差し出された。
「これヤマメ、昨日釣ってきたんですけどね。 もしお嫌じゃなければ」
大将が笑顔で立っておられた。
私の心は清流のヤマメのように小踊りした。
何故なら----
私は理屈抜きに、大の川魚好きだからである。
のみならず、ちょうど幾日か前に 井伏鱒二の川釣りにまつわる随筆を読み了えたところで、アユだイワナなヤマメだと 釣り方や釣り上げた時の感慨を鮮烈に受けたばかりだったからである。

「奥多摩あたりで釣られたんですか?」
「山梨まで行って来たんですよ」
「たくさん釣れましたか?」
「まぁまぁってとこだねー」
大将は、はにかみながら厨房に戻って行かれた。
----そういえば、井伏の随筆の釣り場も甲州だった。

淡い味わいの白い身をありがたくいただく私の頭蓋に、新緑の中 喜々と竿を上げるさいかん大将と井伏の姿が重なった。

さいかん.JPG