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2016ぼんぼち劇場観賞映画感想 [感想文]

2016年、私・ぼんぼちが劇場に観に出向いた映画作品は以下である。

ユーリー・ノルシュテイン特集上映「アニメーションの神様、その素晴らしき世界」(6作品)
松本俊夫著作集成全四巻刊行記念特集上映(36作品)
DEFA70周年記念 知られざる東ドイツ映画「DEFAアニメーション選集」(9作品)
新宿泥棒日記
ドグラ・マグラ
みかんの丘
冬よ さようなら
金のがちょう
今夜は踊ろう
不良少女ヨーコ
ザ・ビートルズ EIGHT DAYS AWEEK Toring Years
完全な遊戯
喜劇・新宿広場
闇金ウシジマくん Part3
闇金ウシジマくん ザ・ファイナル
さとにきたらええやん
何者
イエスタディ
少女椿
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内、最も印象深く有意義な観映だったのは、何といっても 我が国を代表する実験映像作家・松本俊夫先生の「著作集成全四巻刊行記念特集」である。
実験作品 短編ドキュメンタリー 広報映画等が 一週間に渡り36作品公開された大特集である。
私はすでに観ていた作品が大部分で復習的観映となったが、改めて松本先生の理論と感覚の緻密さと斬新な発想に敬服しないわけにはゆかなかった。

二番目に有意義だったのは、これも松本俊夫先生の劇映画「ドグラ・マグラ」が再映されたことである。
この作品は、DVDでは勘定不可能なほど反芻している 私が全ての映画の中で一番好きな映画なのであるが、これまで運悪く 劇場観映の機会を逃し続けており、今回初めて 大スクリーンで目のあたりにすることとなった。
単に大スクリーンの迫力に圧倒されたのみならず、登場人物の頬を流れた涙の跡や完全な無音の瞬間を作る計算など 自室の再生装置では気付けなかった細部を発見でき、作品の完成度の高さにより深く感動した。
浮き立つ気持ちを抑えきれずに 二週間の上映期間中三度も足を運んでしまった。

三番目は、「DEFA70周年記念 知られざる東ドイツ映画」の中の一つのプログラムとして上映された「DEFAアニメーション選集」の9作品である。
中でも ヒトラーをモチーフとした白黒のカットアウトアニメーション「こんにちはHさん」と ブラシや布切れや割れた陶器等を素材としたパペットアニメーション「伝説の鳥トゥリパンを探しに」が 非常に美術的に優れていて 観ていて理屈抜きに心地良かった。

アニメーションといえば、「ユーリー・ノルシュテイン特集『アニメーションの神様、その素晴らしき世界』」の6作品も、至福の境地にいざなってくれた。
私は6作品とも過去に観ていたのだが、こういったクオリティの高いアートアニメーションは何遍体験してもよいもので、代表作中の代表作「霧の中のハリネズミ」の他には「キツネとウサギ」が特に秀逸だと思った。
一般的には「霧の中---」と並んで「話の話」が高く評価されているが、私は「キツネ---」のほうを高評したい。
カットアウトアニメーションならではの単純さを巧く活かしていて 背景は昔の絵本さながらの図案的画で、観る者の内側に世界を広げてくれるからである。
いかにも北国ロシアといった彩度の抑えられた色調に酔いしれると同時に、アートアニメーションは断然 具象的表現ではないほうが面白いと痛感した。

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新作の劇映画では----
戦場を舞台としたグルジアの作品「みかんの丘」には涙してしまった。
単に戦争の悲惨さを描いただけではなく、そこに個人対個人の関係が 東欧の人間特有の内向的感情表現によって複雑に織りなされていたからである。

山田孝之さんの大ファンであるという理由からシートに座った「闇金ウシジマくん ザ・ファイナル」での山田さんの演技も心に残っている。
山田さん演ずるウシジマ社長が殺されそうになるショットの山田さんの表情には つくづくスタニスラフスキーシステムを十二分に身に付けておられる名優中の名優であることを再認識させられた。
又、ウシジマ社長の中学生時代を演じていた若手の役者さんが、山田さんのウシジマを非常によく観察し ウシジマの中学時代はこうだったに違いない!と思わせる しゃべりかた・動きをしていて見事だった。 拍手を送りたい。

特筆に値する作品はこの様なところだろうか。
観たことを激しく後悔した作品も二作あったが、概ね今年は私にとって 収穫大きな劇場観映といえるものであった。
来年も様々なジャンル・国の映画を楽しみたいと思う次第である。

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タグ:映画
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台詞シリーズを一年間綴りきて  [独り言]

2016年、私・ぼんぼちは、「台詞シリーズ」と題した 一人の人物のしゃべり言葉だけで構成された短尺の作品を 四記事に一記事公開してきました。
ドラマの短いワンシーンの脚本のような体をとったものですが、読んでくださるかたがたが それぞれに様々なイメージ・解釈を抱いてくださればと思い、あえて しゃべっている相手の台詞やト書きは一切入れませんでした。

読んでくださるかたには解らずとも、自分の中で密かに守ってきたルールもあります。
「100%完全な虚構ではなく 自分が見聴きしてきた あるいは友人から聞いた『現実』を使うこと」です。
話によっては、人物名や単語を一つ替えただけのものもあります。
芥子粒から金平糖を形成するように ほんの些細な見聞を大きく脚色したものもあります。
が、とにかく、このシリーズは「日常にありがちなリアリズム感」を大切にしたかったので、まるまるの嘘事は書きたくなかったのです。

一年間でちょうど30話公開したわけですが、私なりに一番気に入っているのは「シニア割引」です。
このくらい端的に短くオチがつくのが理想です。
作るには、長尺にして話を展開させてオチをつけるのは簡単で、短尺になればなるほど難しいのです。
その次に気に入っているのは、「下車駅」「市民会館第二集会室」でしょうか。
私はこういうタイプの変な人に妙に興味をそそられるのです。 身近にいたらイラつくかも知れませんが。

とにもかくにも、みなさん、私の拙い自己満足の作品に一年間お付き合いくださり ありがとうございました。
ぼんぼち、感謝の気持ちでいっぱいです。
で、台詞シリーズ、今年だけでやめようかとも思ったのですが、まだまだネタもあるし 何より書いてて楽しいので、来年も続けることにします。
来年は、より時節に添った話を公開できれば、と思います。

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タグ:台詞
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 エスカルゴの殻  [写真]

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レストランの窓辺に飾られていたエスカルゴの殻をウィンドウ越しに撮り、pc上でネガ加工を施しやした。
全体的にぼんやりした感じがこの一枚の個性だと判断したので、あえてコントラストも色調も強くはしやせんでやした。

エスカルゴ、みなさんお好きでやすか?
あっしは大好きでやす。
アサリやサザエやムール貝などは磯の匂いが強くて苦手でやすが、これは陸の貝で匂いないので。
まぁ、エスカルゴそのものの味が好き というより、エスカルゴバターに美味しさを感じるわけでやすが。
エスカルゴ、あの独特の形をしたエスカルゴトングで以って食べるんでやすよね。
あれが扱えるようになった時、なんとなく大人になれた気がしたものでやす。


タグ:エスカルゴ
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 同じであるのが友達なのか???  [独り言]

いつだったか----
テナントビルの中の寿司屋の席に掛けると、ラディッシュのスライスに明らかに出来合いと判るドレッシングをかけただけの小鉢が出てきた。
客全員に供されるらしい「おまけ」のような どうでもいい感じの一品だった。
隣のテーブルの4人の中年の御婦人の所にも出された。
と、その中の一人の御婦人が、嬉しく驚いたように声をあげた。
「わぁ!これ、美味しい!」
すると、すぐに続いて 「まぁ!美味しいわ!」 「あら!美味しい!」 「ほんと、美味しいわね!」
全員が、同じ声の調子で同じ様に 「美味しい!」と発したのである。
私は、特別どうということのないラディッシュのスライスに4人全員が同じに感嘆するなんて奇妙だな、と思った。

別の日----
カレー屋に入ったら、ビッグテーブルをぐるりと囲んだ女子高生5人全員が、まるで計りで計ったように ライスとルーを同じ分量だけ残していた。
皿の端に丸く寄せた寄せ方まできっちり同じだった。
この時も、全員が同じ分量だけ食べきれないなんて奇妙だな、と思った。

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街なかで数人組の友達同士らしい人達を観察していると、このように言動がぴたりと一致しているという クローン人間でもない限り本来あり得る筈のない奇妙な一致というのに しばしば遭遇する。
おそらく、一人に合わせて他の皆が嘘を吐いて倣っているのだろう。 そうとしか考えられない。

----それにしても、どうしてそんな嘘を吐くのだろう?
リーダー格の人に、「私と同じじゃなくちゃ友達と認めない!」と圧力でもかけられているのだろうか?
あるいは、リーダー格は何も言わなくとも、「この人と仲良くなるためには同じふりをしなくちゃ!」と 周りがすり寄るのだろうか?

私は嫌だ。
誰かと同じであろうとはみぢんも思わないし、そういうふりをしたいとも思わない。
そんな嘘を吐くのは相手に対して失礼だと思うし、自分も苦しいからだ。
又、誰かに「自分と同じ」ことを執拗に求められるのも はなはだ不愉快だ。
一度でもそんな感情を向けられたら、私はその人を友達候補から除外し、単なる「知り合い」として必要最小限の 距離を置いた付き合いだけにとどめる。

そもそも、一体全体何故ゆえに、友達同士が「同じ」である必要があるのだろう???
本音で 意見・嗜好の違いをぶつけ合い 論じ合い 徹底的に理論を交せ合えてこそ友達ではないのか???
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タグ:友達
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 昔はね  [台詞]

「・・・・・・そうなのよ。 ばぁばが舞ちゃんくらいの頃は、お米研ぐときに一粒でもこぼしたら ばぁばのお母さんに怒られたのよ。・・・・・・・・・・このケーキ、駅前のみよし屋さんのでしょ。 不味いわねぇ。・・・・・・・・・・それからね、靴下なんて穴が空いたらつくろって穿いたものよ。 こうやって綺麗に縫って。・・・・・・・・・・・・・みよし屋さんのケーキなんて誰が買ってきたの? じぃじ? やっぱりね。 あの人、相変わらずセンスないんだから。・・・・・・・・・・・・・エンピツだって、こーーんなにちびるまで使ったものなのよ。 持てなくなるくらい短くなったら、おしりとおしりをセメダインでくっつけて使ったのよ。・・・・・・・・・・・・・あー、不味い不味い。 メロン残しちゃお。 ばぁばはフルーツの乗ったケーキは、千疋屋か高野フルーツのじゃなきゃ嫌なのよね。・・・・・・・・・・だから舞ちゃんも、昔の人を見習って 物を大切にしなさいね」

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 着ぐるみのススメ  [独り言]

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今年2月、つまり前々回のオフ会にご参加くださったかたはご記憶のことと思いやすが、あっし・ぼんぼち、着ぐるみで皆さんをお迎えいたしやした。
フリース素材の黒猫の着ぐるみでやす。
この着ぐるみ、その後 どうなっているかというと-----
この季節、部屋着として大大大活躍しているのでやす!

オフ会の最中、「わぁ!なんて温かいんだろう!」と感じたことを思い出し、試しにお風呂上りに着てみやした。
上下に分かれていないので 熱が逃げることなく胴体部分にほこほことこもってくれ、フードをかぶり足は土踏まずの部分までおおってしまうと、首も耳も足もほこほこで、靴下もいりやせん。
あまりに温かいので、エアコンをつけていると暑いくらいでやす。
又、着脱もあっという間でやす。
それまで、トップス ボトムス 靴下 と、フリース三点セットを着けなければならなかったところが これ一着で済むのでやすから。

そして、この着ぐるみ、着ているともう一つ良いことがありやす。
----気持ちも温かになること でやす。
昼間ちょっと嫌なことがあってどんよりしている日も、着ぐるみを着て姿見に向かうと、思わず口角があがりやす。
あっしはついでに招き猫のポーズで「にゃあ」と発してみたりしやす。

みなさんも、お一人で あるいはご家族ぐるみで、フリース素材の着ぐるみで身も心もほこほこになられてはいかがでやしょうか?

着ぐるみ2.JPG

タグ:着ぐるみ
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 ビールケースに入ったビニールシート  [写真]

写真・赤と黄と青.jpg


確か、新宿・戸山の住宅街の酒屋の裏で だいぶ前に撮ったものでやす。
子供用の不透明水彩えのぐの赤と青と黄をチューブから絞り出したような色彩に面白味を感じ、思わず携帯端末を向けやした。
そして、この三原色が際立つように、pcで少しコントラストをあげやした。

こういうビールケースを椅子に使ってる居酒屋さんって 最近しばしば目にしやすね。
あと、ドラム缶のテーブルとか、ワインの木箱の荷物入れとか。
ぼんぼち、こういう意匠は大好きでやす。
お金をかけて素敵な店が出来上がるのは当然だけど、それよりも、お金をかけずにちょっとしたアイデアで面白いことをやっている店っていうのに すごく惹かれやす。
おつまみに関しても、同じに思いやす。
高くて美味しいは当たり前だけど、それよりも、安くて意表をつくメニューや一工夫して美味しさを引き出している店で下鼓を打ちたいでやす。


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謳い文句からズレた映画 [感想文]

先日、「60年代に、ビートルズに憧れた少年達がバンドを始める青春映画」と謳われている映画を観に行った。
ポスターも、モッズスーツでかためた四人の少年がジャンプする いかにも60S!な匂いに溢れている。
60年代音楽の大好きな私は、期待に胸を高鳴らせ 劇場のシートに掛けた。
しかし----
少年達がビートルズのレコードを聴いたり楽曲をコピーするシーンはほんの少ししかなく、おおかたは 四人の中の一人の少年の恋愛物語だった。
ずれた映画1.jpg私はひどく落胆してしまった。

これでは、あんぱんと表示されているパンを買ったら あんこはほんのちょっとしか入ってなくて クリームがたっぷり出てきた、というようなものである。
あんぱんを求める客は、一口齧ったらあんこ 二口めにもあんこ 食べても食べてもあんこがぎっしりー!を望んでいるのである。
いくら不味くはなくともクリームなんぞが出てきたら、「私が買ったのはあんぱんであってクリームパンじゃない。 表示に偽りありぢゃないか!?」と 不満でいっぱいになってしまう。

ずれた映画2.jpgこの様な 謳い文句からズレた映画は、私が今回観てしまった作品のみならず、商業映画に於いて時々見受けられる。
猫が途中からほとんど出て来なくなる猫映画、美しい裸体の女性がわずかにしか登場しないお色気映画、主役が冒頭とラストくらいにしか活躍しない○○さん主演!と大々的に宣伝された映画、等々々・・・・。
謳い文句に添った内容の映画を作るべし!というのは、映像学校の一年の一学期で教わる 映画作りの基礎中の基礎である。
それなのに何故、このような映画を作ってしまうのか・・・・???
これは決して、商業映画に携わっているブレーン一同が映画作りの基礎を解かっていない、という事ではないと思う。
商業映画ならではの、諸々の いたしかたのない「大人の事情」によるものに違いないのである。
舞台裏では、耐えがたきを耐え忍びがたきを忍ばざるを得なかった 辛く苦しい負の選択があったと 十二分に察する。
十二分に察しはしても、こちらは貴重な時間を使い金を払っている客である。
作り手とは対峙する関係であり、同方向を向き着いて行く関係ではない。
だから、この様な映画に遭遇してしまうと、つい 「商業映画って こういうところが嫌だよね」と 毒づいてしまう。


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 一緒に  [台詞]

「・・・・・てことは、タッくんはイヴの日には、パンケーキを一緒に食べて 恋愛映画を一緒に観て 占いの館で一緒に占ってもらって 小洒落たイタリアンでワインを一緒に飲める相手を探してるんだね。・・・・・・・・・・・私? 私は、パンケーキも恋愛映画も占いも小洒落たイタリアンも興味ないから・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いいって! いいっていいって!悪いよ!! だってタッくん、そのコースめちゃ行きたいんでしょ? 無理に行きたいとこ変えてもらっちゃうの悪いからいいよ! 目的一緒の人 探しなよ!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ! 山口くんとりょうくんと三人で行けば? 山口くんとりょうくんも、今タッくんが言ったのとぴったし同んなじこと言ってたよ」

一緒に.JPG

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